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[jfriends-ml 11121] Re: 「ソフトウエア開発 55 の真実と 10 のウソ」



高橋(徹)です。

   "murayama <murayama@xxxxxxxxxxxxx>"さんは書きました:

> マネジメント不在の日本企業って,一体いくつくらいあるんでしょう?
> 
> 
> それでも,この本は安易な解決策(に見えるもの)に飛びつく経営者や
> 管理職に警鐘を鳴らすことくらいは期待できるんじゃないでしょうか?
> ソフトウエア開発者にとっては常識でも,彼らにとってはそうではないと
> いうのが悲しい現実です.

前回読書会で紹介した本「デスマーチよ!さようなら!」から引用します。
p.44
“「常識的な」プロジェクトマネージャは、通常、顧客や上司から文句を言わ
れない可能性がもっとも高い、あるいは説明がもっともしやすいと思える判断
をくだします。その判断が、うまくシステムの「作りやすさ」と合致すればよ
いのですが、不思議なもので、実作業者にとってもっとも避けて欲しい選択と
なる場合が多いのです。”

ここの記述を読んで、なぜ「正しいこと」がなされないかの問題(病巣)が垣
間見えた気がします。つまり、マネージャ、上級管理職等は、より上位の管理
職および顧客に対して「都合のよいこと」を言おうとするように判断を下し、
ソフトウェア開発上正しいことは判断基準にないか、あっても優先度が下であ
るということではないかと。

で、「この都合のよいこと」が適切であればよいですが、大抵はその場限りの
都合のよさであるから問題となるのだと考えられます。真実に目をそむけず、
耳に逆らう忠言を取り入れ、それをより上位の管理者や顧客に主張し説得でき
るような手腕がプロジェクトマネージャには要求されるのですが、、、

TAKAHASHI, Toru