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[jfriends-ml 11232] 一つ星の書評 (Re: 投票理由)



UML否定派の村山@netgeneです.

> > 「Amazon.comの書評を一つ星から読む」
> > というのは,やはり正しかったということですか.
> 
>   「Amazon.comの書評を一つ星から読む」というの初めて聞くのでよくは
> 分かりませんが、書評に書かれていることは参考になります。
えーっと,

これはDoug Lea本などの経験から,私が勝手に言ってるだけです.(^^;
「どれほど多くの肯定的な,或いはべた褒めする意見があっても,それ
よりはむしろ少数の否定的な意見の方が参考になる意見が多い.」と
いう程度の意味です.
#「失敗から学ぶことの重要性」なら,某ビジネススクールでも
#重視されてるそうですけれど.


とは言え,それなりに根拠はあります.

というのも,ただでさえ人の悪口を言うのは気がひけるものなのに,
書評を書くような人は,通常は高い評価を与える動機があるものなの
ですね.特に,既に「これは素晴らしい本だ.」「最高の名著だ」
「これを読まない奴はモグリだ!」等々の書評が多数書かれた後で,
「いや,これは間違いが多く,価値がない.」とそれを否定する発言を
するには勇気がいるものです.下手をすれば自分の経歴さえも台無しに
しかねないほどのリスクがあります.

そうでなくても読者は通常はその本に興味があるからこそ購入し,
最後まで読むわけです.「面白くなさそうだし,まるで興味がない」
という否定的な意見の人ならば最初から読まないし買わないでしょう.

例えばUML否定派の私は,UML本は興味がないのでほとんど買ってないし
読んでません.(「Java言語で学ぶデザインパターン入門」を含めて.)
その結果としてUML本の書評を書いたことも一度もありません.書きたい
とも思いません.これはその本に興味がない人間ならば普通の反応では
ないでしょうか.

興味のない分野の本を次々と購入し,その全てを読破して書評まで書く
人は,少数派だと思います.だから書評を書く人は自ずと高い評価を
与える傾向がでるでしょうし,低い評価を与えるような人は読まないし
書評も書かないことになるでしょう.
#それ以前に,難しい本を自費で購入して勉強する人自体が少数派かも...(T_T)

書評で高い評価(例えば5つ星)を与える人が多くを占めるのは,ある
意味で予想通りの反応です.高い評価の書評が数多く寄せられて
いても,それが必ずしもその本の内容が優れている根拠にはなら
ないと思います.注目を集めたとか,話題になったとかの指標程度
ですね.

もちろん,逆も必ずしも保証されるものでもありませn.それでも,
まだしも「予想外の何か」が得られる可能性は高いでしょう.具体的な
根拠が述べられており,それが十分妥当だと思える場合などは特に
そうです.


この他にも,作者本人が正体を隠して自分の本をベタ褒めした書評を
書くという場合もあります.その理由は言うまでもありませんね.(^^)
#「Amazonのシステムのトラブルで身元が判明したとき,予想通り
#多数の著者が自分の本の書評を書いていたことが判明した」
#というニュースを見たことがあります.


-----------
>  何か名前/ハンドル名を入れてもらうことまでしなくても、子供じゃ
>ないんだから、簡単な投票理由を書いてもらうだけで十分足りると思っ
>ています。

私が疑問視しているのは,極端な例ですが,非参加者による無意味な
遊び半分の連打などです.真面目な参加者ならともかく,冗談半分な
連打が真面目な一票と同じ重みを持つのは流石に回避したいです.
#その際にはハンドル名等々でさえも,十分な抑止力になるとは
#限らないけど.

実際に今回も連打された疑いが持たれていますよね.もちろん単なる
組織票や偶然という可能性も無いわけではないですが.Java読書会が
有名になればなるほど,このようなリスクも大きくなります.

>  理由が無いのに投票する人は、ちょっと居ないと思われますし...。
例えば,この本の著者とかですか?

まさかとは思いますしあくまで可能性に過ぎませんが,そうするに
足る理由が作者にはあるんですよ.本の作者が常に清廉潔白である
とは限りませんし,金持ちだとも限らない.
#ある意味で,子供じゃないからこそ,情報操作する動機も強く
#なると言えます.


ところでUMLって,現場からはとことん嫌われてませんか?

UMLモデリングやオブジェクト指向設計とJavaの設計とは何にも関係
ないくせに,「UMLはJavaを使うための必須の基礎知識だ」的な裏付け
のない宣伝文句が多すぎます.そのせいでどれだけ痛い目をみたことか.

この本でも,最初から最後まで突っ込みどころ満載な気がしてます.
そういう意味では正に読書会向けの書籍なのかもしれませんね.